2023.06.07 ブログ
【専門家相談】遮熱塗料アドクールAquaのメーカーに他社製品との違いを聞いてきた
こんにちはマルミ美装工芸です。
今回は遮熱塗料のアドクールAqua(旧商品名アドグリーンコート)で有名な塗料メーカー、NCK株式会社(東京都港区)へお話を伺ってきました。
世の中には様々な遮熱塗料が存在しますが、アドクールAquaの特徴や他社製品との違いをまとめます。
遮熱塗料アドクールAquaの特徴や他社製品との違い
- 遮熱塗料の仕組み
- アドクールAquaの特徴
- NCK株式会社の田口社長との対談
- まとめ
遮熱塗料の仕組み
アドクールAquaの特徴
遮熱塗料「アドクールAqua」の特長
放熱にこだわって開発した冷めやすい塗料
ヒートアイランド対策のために設計されたアドグリーンコート®は、放熱にこだわって開発された”冷めやすい”塗料です。半導体の封止材等、精密機器(テレビ・携帯・カメラ等)の熱対策に用いられる世界最高峰の素材、真球ナノ・ファインセラミックスを建材塗料に応用しました。太陽光の近赤外線の効果的な「反射」と「放熱」のWブラインド効果で、塗装した建物外皮を外気温と同温程度に推移させ、”熱だまり”を起こしません。
電気代20%削減!即効性ある省エネ・節電対策塗料
室内への熱ごもりを抑制するので、空調への負荷を低減し、節電対策に効果があります。
美観性と防汚性に優れた塗膜
特殊セラミックスを原料としているため、塗膜は薄く滑らかで汚れがつきにくく、耐久性に優れています。
作業効率アップ!らくらく塗装
刷毛・ローラー・エアレスが使用可能で、施工性の高さは他社を圧倒しています。作業工程が簡素化できるため、安価な遮熱塗装が可能です。
真に環境に配慮した遮熱塗料です
シンガポールでグリーンラベル、中国で環境ラベル、台湾でグリーンマークを取得するなど、環境塗料として世界でも広く認められています。日本国内でもエコマークやカーボンオフセット制度など、公的機関における様々な実証・認定を受けた、安心・安全な水系遮熱塗料です。
NCK株式会社の田口社長との対談
NCK株式会社の田口社長から色々とお話を伺いました。
写真左 NCK株式会社 田口社長
マルミ美装工芸田里(以下田里):本日は宜しくお願いします。簡単で結構ですので御社の沿革を伺って宜しいですか?
以下音声を文字起こししたもの
田口社長:宜しくお願いします。
元々がアドマテックス社と言う会社で、とある研究者がアドマファインと言う粉をセールスしに来たんです。アドマファインという粉は塗料とは関係なくてですね、化粧品とかに入れたりする用途だったらしいんですけど、その開発者が当時薬品研究所ということで化粧品や薬品関係の事をやっていたものですから、その粉を売りに来たんだと。で、そのアドマファインと言う粉を売りに来たその開発者が「世の中には遮熱塗料と言う物があって、遮熱塗料の中で良い遮熱塗料はシリカが入ってると聞いた。もしかしたらこれも効くのではないか。」と言うので、ホームセンターに行って普通に売っているアサヒペイントなどのペイントを買ってきてセールスから貰ったアドマファインの粉のサンプルをかき混ぜアドマファイン入りの塗料を作りました。もう一つは普通のアサヒペイントで、その二つの塗料を板に塗って外に出していたところ、明らかにアドマファイン入りの塗料の方が温度が低いと言う事が分かったらしいんです。これは凄いことだと思い、アドマテックス社にアドマファイン入りの塗料について話をして是非一緒に開発をしませんかと言ったところ、アドマテックス社の方から「それはあなたの勘違いであって、物理的に全くうちの製品は正反対なのでそんな訳ないですよ」と断られて帰ってきたんですね。そこから1~2週間後に今度はアドマテックス社の方から連絡が来て、「あなたが言っていたことはうちの理論とは全く正反対だと言いましたが、確かに実際にそのような効果があるようなので一度会社に来て下さい。もっと深く話を聞きたい。」とのことで、アドマテックス社に呼ばれて行きました。1~2週間前の時の対応とは違ってとても良いお出迎えをしてもらいました。「理論的には分からないけど確かにアドマファインを入れるとその効果があるみたいだ」と言うことで、よくよく調べてみるとアドマファインと言うのは熱伝導率が高いので熱を放射する力や排熱する力があるのでそれが塗膜の中で生かされ蓄熱ではなくて放熱して塗膜が熱くならないからうちのは熱くならないよと言う理論になるのですが、そういった熱伝導率が高いから他のメーカーさんの入ってるセラミックは熱を溜めて蓄熱するのですがそれとは全く逆の方法なんだけれども、結局表面を冷ますと言う意味では目的は同じなのでこれは凄いなと是非製品化したいと言うのが始まりです。」
田里「なるほど。」
田口社長「それから色々あってアドグリーンコート初代は2006年頃から2007年頃に出来上がった。初めは全く知名度が無いわけですから知名度を上げるために、まずは売ってもらえる人を作ろうとビックサイトなどの展示会で小さいブースに出しました。2回3回と展示会を何度か繰り返していくうちに上場企業さんにも興味を持って頂いて徐々に名前が広がって行きました。当時工場案件ばかりだったので戸建てにもどうかなと思い、問屋さん等に営業をして広げていきどんどん知名度が上がっていったのが経緯です。」
田里「なるほど。ありがとうございます。社長の信念やポリシー等何か教えて頂けますか。」
田口社長「設立当初から環境を重視していますので、「未来の子供たちのために」と良く言っているのですが、そこは崩したくないなと思っています。環境重視の製品と精神をずっと繋いでいきたいと思います。」
田里「水性塗料を推している大きな理由としてここが繋がってきそうですね。ありがとうございました。」
田口社長、本日はありがとうございました!!
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