2022.10.15 ブログ
基礎の塗装はしちゃダメ!?基礎塗装の真実とメリット・デメリット
こんにちは横浜の塗装店マルミ美装工芸です。
今回は外壁塗装を行う上で、併せて建物基礎部分も塗装するべきなのか、メリット・デメリットやお勧めしない理由をまとめました。最後までご覧下さい。
基礎の塗装はしちゃダメ!?基礎塗装の真実とメリット・デメリット
- 建物の「基礎」とは
- 基礎の役割
- 基礎が劣化するとどうなる?
- 基礎の塗装は必要か
- なぜ塗装業者は基礎塗装を薦めるのか
- マルミの考え
建物の「基礎」とは
基礎とは、地盤(地面)と建物の間にあり、建物を支えるコンクリート部分のことです。
住宅にとって大切な部分であることは間違いないですが、塗装をするべき箇所なのか慎重に考える必要があります。
基礎の役割
基礎は建物の重さを地面に伝えて安定を保つ働きをしています。
基礎がしっかりしていないと建物の重さに負けて家が傾いたり、建物が沈んでしまうなどの現象が起きてしまいます。
とくに日本では地震や台風などにも負けない住宅が求められ、基礎からしっかりと施工する必要があります。
基礎は、建物の重さなどの垂直に働く力と地震などの水平に働く力の両方を建物から地面に流す働きがあります。これにより、傾きや沈下を防ぎ建物を固定することができるのです。
基礎が劣化するとどうなる?
経年と共にヒビが入ったり、汚れが付着して汚く見えることがあります。
このヒビは髪の毛程度のヘアークラックと呼ばれるものが多く、表面の化粧が割れているだけで基礎の機能や安全性には影響しないことがほとんどです。
基礎の塗装は必要か
基礎を塗装するかしないか、慎重に判断する必要があります。
昨今の優れた外壁用塗料は耐久年数が15年以上あることが多いですが、通気性を持たせる必要がある基礎用の塗料は5年~8年ほどのものがほとんどです。
せっかく高耐久の外壁塗料を使って外壁を塗装したにもかかわらず、基礎塗装の劣化は10年未満で起きるのでリフォームのサイクルが短くなってしまい結局コスト高になってしまう恐れがあります。
しかも基礎の塗装は一度行うと「次回は塗らない」という選択がしにくい欠点があります。
基礎に一度でも塗装を行うと、当然ですが経年と共に塗膜の劣化が進み、色褪せやチョーキング現象が起きます。ぼんやりと色褪せている状態やチョーキング現象は美観を大きく損なうので定期的な手入れが必要となります。
なぜ塗装業者は基礎塗装を薦めるのか
基礎の劣化(ヘアークラック、汚れ)があまりに激しい場合は、外壁塗装とセットで基礎塗装をする選択も十分ありだと思いますが、業者側から基礎塗装を薦める理由は大きく2つあると思います。
- リフォームサイクルを短くさせて、リピート獲得までの期間を短くしたいから
前述したように基礎用の塗料は一般的な外壁用塗料と比較して耐久年数が短いため、リフォームのサイクルが短くなってしまうデメリットがあります。業者側の心理としては15年後のリピートより8年後のリピートの方が欲しいでしょうから、このような提案をしていると思います。 - 提案者が職人経験者ではない(営業マン)
リフォーム業者に提案されることが多い基礎塗装ですが、塗装の専門業者で、見積もりの作成も職人上がりの社長や職人経験者が行なっている会社だと基礎塗装はあまり薦めないことが多いです。理由は前述の通りです。
マルミの考え
弊社では、状況によって基礎塗装をご提案する・しないを決めていますが、ご提案する場合は上記のデメリット部分も全てご説明しています。せっかく上質で高耐久な屋根塗料、外壁塗料を指定して頂いても基礎部分だけ独立してリフォームサイクルが短くなることはお客様にとって重大なことだと考えているからです。
ご自宅の基礎、塗装をするかしないか慎重にご判断下さい。
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