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泉区外壁塗装のマルミ美装工芸マルミNEWS【塗装屋が本音で語ります】そのスレート屋根、本当に塗装で大丈夫?雨漏れの失敗を防ぐ方法

2025.03.23 ブログ

【塗装屋が本音で語ります】そのスレート屋根、本当に塗装で大丈夫?雨漏れの失敗を防ぐ方法

こんにちはマルミ美装工芸です。

 

屋根は建物を雨風から守る重要な役割があることは言うまでもありません。

スレート屋根の塗膜が劣化するとスレートに水分が含まれてしまい、ひび割れたり反りかえりの原因になってしまうため、定期的に屋根を塗装することが雨漏れを防ぐために重要です。

 

しかし、せっかく屋根塗装をしたのに雨漏れを起こしてしまう場合があります。

雨漏れを防ぐために重要な建材であるルーフィング材をご存じでしょうか。

ルーフィング材は屋根材と下地木材の間に敷かれています。外部からは見ることができないため、その劣化を知る術が限られてしまいます。

そのため、スレート屋根は塗装して防水性が増したのにルーフィング材が劣化していたため、屋根塗装後に雨漏れが発生してしまう可能性があるのです。

今回は雨漏れの失敗を防ぐために知っておくべきことを解説します。

是非最後までお読みください。

屋根の防水性はルーフィングが命

スレート屋根からの雨漏れを知るためには、まずは屋根の大まかな構造を理解する必要があります。

屋根は下から順番に野地板(下地木材)、ルーフィング(防水紙)、スレート(屋根材)と重なるように施工されています。

スレート屋根には重なり部分に隙間があります。そのため台風などの突風を伴う大雨が降ると、このスレートとスレートの間の隙間から雨水が侵入してしまいます。

ただし雨水が侵入したとしても、屋根には勾配があるので雨水は基本的には下の隙間から排水されます。

この排水を促すために屋根塗装の際にはタスペーサーという部材を用いて屋根の隙間が塗料で塞がれてしまうことを防ぐ必要があります(タスペーサーに関してはこちらの記事で詳しく解説しています)。

しかし、この時にルーフィングが劣化してしまっていると侵入した雨水が野地板まで浸透します。

一度の大雨で雨漏れとなることは稀であり、徐々に野地板が腐ってしまい、やがては雨漏れとなり二階の天井に雨染みとなって表れるようになります。

このように屋根からの雨漏れを防ぐためにはルーフィングの防水性が非常に重要なのです。

ルーフィングはなぜ劣化するのか

ルーフィングはスレートと野地板の間に施工されているため直射日光に晒されていません。しかし経年劣化によって硬く脆くなってしまいます。

塗装が直射日光に含まれる紫外線により劣化することはよく知られていますが、アスファルトは熱によって劣化します。それはルーフィングがアスファルトを加工して作られていることに由来します。

アスファルトは原油を精製した際に残った残留物で、炭化水素が主成分です。

ガソリンは揮発性が高いためガソリンスタンドでは給油中に火気厳禁であるように、同じ原油由来であるアスファルトも揮発性の物質です。

この揮発性は温度が上昇すると高くなる性質があります。そのため、常に直射日光を浴びている屋根は高温になりやすく、夏の屋根はルーフィングにとっては特に危険な状態です。

そしてアスファルトに含まれている炭化水素分子が揮発すると、その空いた空間に大気中の酸素が侵入し、まだ揮発していない炭化水素分子と結合します。この結合を酸化と言います。

この酸化した炭化水素分子は他の炭化水素分子とさらに結合し、より大きな分子となります。これを重合反応と言います。

この重合反応が進行すると分子の構造が3次元の網目のような構造となります。これを架橋(かきょう)といい、2液塗料の塗膜の形成過程と同じ現象が起こります。

こちらの記事で解説しましたが、架橋により物性としては強度が上がり硬くなります。

 

このようにルーフィングに含まれている成分が揮発することにより、大気中の酸素と化学反応が進行し、ルーフィングは硬く脆くなります。

この劣化反応を防ぐためのバリア層のあるルーフィング材もありますが、通常のルーフィング材と比べて高価であるため、新築時に使われることは稀です。

屋根塗装を失敗しないために気を付けること

ルーフィング材は屋根材と下地木材の間に敷かれているため、ご自宅にどのようなルーフィング材が使われているのかを確認する方法は、屋根をはがすこと以外にはありません。

最低ランクのルーフィング材は10年以上たつと劣化が進行してくると言われていますが、10年で雨漏れがするというのは施工不良以外ではあまり聞いたことはありません。

そのため、築20年程度の2回目の屋根塗装の時は塗装か屋根の葺き替えか慎重に判断する必要があります。

もし可能であれば大雨が降った翌日に2階の天井点検口から屋根裏を見て、雨漏れの跡がないか確認することにより、間接的にルーフィングの劣化状態を知ることができます。

ただし、この時点で雨漏れがしていなくても注意することがあります。

屋根塗装する際に塗装職人が屋根で作業をするため、ルーフィング材にも重圧がかかり、硬くなっていたルーフィング材が割れてしまう可能性も僅かながらあります。

もし、塗装作業によってルーフィング材が割れてしまえば、塗装後に雨漏れが発生する場合もあります。

これはひとつの可能性でしかありませんが、そのような可能性もあると知っておけば予算に応じて塗装ではなく屋根の葺き替えをするという選択肢も俎上に載せられるようになります。

また、このような可能性を全く説明せずに屋根塗装を勧める業者は知識の程度が低いと言わざると得ません。

まとめ

屋根の構造上、雨漏れを防ぐために重要なルーフィング材がどの程度劣化しているのかは外から見て判断することはできません。

しかしルーフィング材の特性を理解することにより屋根塗装をするのか屋根の葺き替えをするのか、どちらにすべきか適切な判断ができるようになります。

皆様のご参考になれば幸いです。

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