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2024.12.13 ブログ

DIYにも役立つ知識 ペンキの色むらの原因と対策について

こんにちはマルミ美装工芸です。

 

ペンキには色とツヤを出すために顔料が配合されています。

顔料は細かく粉砕されてペンキに分散配合されていますが、時間の経過とともに沈殿していきます。

そのためそのままペンキとして使用すると色むらになったりツヤが上手く出なかったり、ぶつぶつとした塗膜になってしまうだけでなく、長期間保管しておくとゲル化してしまい使用することができなくなってしまいます。

このようなペンキの不具合を発生させないために重要なのが撹拌(かくはん)です。

 

今回はペンキの色むらの原因とその対策について詳しく解説します。

DIYをするだけなら撹拌が大事であると覚えるだけでもいいですが、本文ではなぜ色むらが発生するのかを顔料の特徴から解説するので、どのようなペンキ、どのような色の場合、特に気を付けなければいけないのか、また保管する場合に気を付けるべき点を詳細にご説明します。

 

是非最後までお読みください。

 

 

顔料について

顔料はペンキの色とツヤを出すための物質であり、無機顔料と有機顔料に大別することができます。

無機顔料とは粘土鉱物や金属酸化物などの無機物からなる顔料であり、色相が狭く地味な色が多い反面、隠ぺい力や耐候性に優れています。ペンキでは白色の酸化チタンや黒色のカーボンブラックが代表的な無機顔料です。

 

有機顔料は炭素化合物からなる顔料であり、明るくて彩度の高い色が多くある反面、耐候性が低いという欠点があります。ペンキでは着色顔料として鮮やかな色を作るときに使われることが多いです。また鉱物や金属からなる無機顔料と比較して有機顔料は比重が小さいという特徴があります(黒色のカーボンブラックは単純な炭素の化合物なので無機塗料に分類されますが、例外的にその性質はほとんど有機顔料に近いです)。

 

 

これらの顔料は繊維などを染める染料と異なり、水や有機溶媒に溶けないという性質があります。そのため、ペンキの製造段階では顔料を非常に小さい粒子(数100ナノメートルから数10マイクロメートル)に機械で粉砕し、その小さい粒子がペンキの成分の中で隈なく分散されていることが非常に重要になります。

しかしせっかく機械で細かく粒子状に粉砕してもそのまま放っておくと熱運動により再び集まり一塊になってしまうという特徴があります。これを凝集といいます。

 

この凝集を防ぐために分散剤と呼ばれる添加剤が塗料の製造段階で加えられているのですが、特に水性塗料では界面活性剤が添加されています。この界面活性剤の影響により撹拌すると泡が発生してしまうという問題があります。これを解決するために消泡剤という添加剤が加えられているのですが、水性塗料は油性塗料と比較して撹拌すると泡立ちやすいという特徴があります。

 

 

色むらの原因

ペンキは塗膜の層となる樹脂、色となる顔料、樹脂と顔料を分散させて均質な液状にする溶剤、様々な機能を追加する添加剤で構成されています。これらの成分はそれぞれ比重(物質の密度と水の密度の比)が異なるため、そのまま放置しておくと比重が大きいものから沈殿していきます。

これを防ぐために増粘剤という添加剤を加えてペンキの粘度を高めることにより沈殿を防いでいるのですが、粘度が高すぎると今度は塗装作業性が落ちてしまうため、粘度には限度があります。そのため比重の大きい成分はペンキ缶の底に沈殿してしまいます。

顔料についての節で説明した通り、無機顔料は有機顔料と比較して比重が大きいです。そのため、さまざまな色の調色で使われる無機顔料の白色の酸化チタンは特に沈殿しやすいです。

濃い濃淡色であれば顔料における白色酸化チタンの割合は少ないですが、淡い色は白色酸化チタンの割合が大きいため、白色顔料の沈殿が起こりやすいです。

また沈殿した顔料は長期間経つと固まってしまい、撹拌しても元に戻らなくなってしまう場合があります。そうなってしまうと変色や顔料が固まりになったぶつぶつとした塗膜になってしまいます。

 

 

色むらの対策

ペンキを使用するときは、缶を開ける前によく振り、フタを開けたら筆などでよく混ぜることが大切です。こうすることにより顔料がペンキ内で分散され、色むらが発生しにくくなります(私たち職人は撹拌機を使って念入りに混ぜます)。

このときに特に水性塗料の場合、泡立ってしまうことがありますが、そのまま使用すると塗装後に泡が割れることによりキレイな塗膜に仕上がりません。そのため、泡が消えるまでしばらく待つことも大切です。

 

また、ペンキを購入してしばらく保管しておく場合、定期的にペンキ缶を裏返すことにより沈殿した顔料が固まってしまうことを防ぐことができます。

 

また水性塗料に用いられている分散剤の種類によっては50℃以上になるとその性能を失ってしまうものもあります。そのため夏の炎天下の直射日光が当たるような場所での保管は厳禁です。塗装作業中に外に置いておく場合、ペンキ缶に布などを被せるだけでも温度上昇を防ぐことができます。

 

 

まとめ

色むらを防ぐためにはよく撹拌することが大切であるとご理解いただけたと思います。ただし、製造日から長期間経ってしまうとどうしても顔料の沈殿は避けられず、色むらや変色の原因となってしまいます。また今回は顔料に着目しましたが、顔料以外のその他の成分も長期間経つと劣化してしまいます。そのため、ペンキは購入したらすぐに使い切ることを心掛けてください。

皆様の参考になりましたら幸いです。

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