お住まいの建物に施工されているシーリング(目地部分)、外壁塗装の際に「シーリング材の上に塗装する工法」と「シーリング材の上に塗装しない工法」の2つがあります。また、シーリング材の施工前に行う「ボンドブレーカーの貼り付け」作業はあまり知られていない内容かと思われます。
今回はシーリング材の上に塗装する場合と塗装しない場合について、ボンドブレーカーの必要性についてまとめてみました。
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マルミNEWS
2022.04.15 ブログ
お住まいの建物に施工されているシーリング(目地部分)、外壁塗装の際に「シーリング材の上に塗装する工法」と「シーリング材の上に塗装しない工法」の2つがあります。また、シーリング材の施工前に行う「ボンドブレーカーの貼り付け」作業はあまり知られていない内容かと思われます。
今回はシーリング材の上に塗装する場合と塗装しない場合について、ボンドブレーカーの必要性についてまとめてみました。
サイディング仕上げの外壁の縦目地、触ると少しプニプニしている部分、これがシーリングです。
シーリングは、サイディング材(壁材)同士の緩衝材としての役割を果たしています。
実は建物は大きな地震が無くても日々動いています。
幹線道路沿いであれば走行する車両の振動、昼夜で寒暖差があれば建材の伸縮、室内の人の動きなどで毎日微妙に揺れ動いています。この時、もし壁材が東西南北でそれぞれ一枚ものを使用されていたと仮定すると、ひび割れや浮き上がりなどが頻繁に起こりますね。一般住宅においてシーリング材は細分化された壁材同士の揺れを緩衝してくれる、非常に重要な役割を担っています。
外壁塗装の際に重要なシーリングの打ち替え工事ですが、シーリング材を施工してから塗装する工法(シーリング材の上も塗装)を先打ちといい、外壁面の塗装を終えた後にシーリング材を施工する工法(シーリング材の上は塗装しない)を後打ちといいます。
シーリング材を先に打ってから外壁を塗装することを先打ちといいます。
メリット:シーリング材の劣化を遅らせることができます。また、外壁面と同じ塗料で塗りつぶすため、外壁全体が同色で統一された見た目に仕上がります。
デメリット:シーリング材は外壁の緩衝材の役割があるため、動きが大きくシーリング材に塗装した塗膜が割れてしまう可能性があります。またシーリング材の硬化前に塗装してしまうと、膨れ・剥がれの原因になります。
外壁面を塗装してからシーリングを後に打つことを後打ちといいます。
メリット:シーリング材の上で塗膜が割れる・膨れる等の不具合が起きません。(そもそもシーリング材の上には塗装しないからです)
デメリット:塗膜がある場合よりシーリング材の劣化が早くなります。
変性シリコンや2液シーリングであればシーリング材の硬化時間が管理しやすいので先打ちでも問題ありませんが、昨今人気のオートンイクシードなどは硬化に一週間ほど要するので後打ちが無難だと考えられます。
また、工期にゆとりが無い場合は硬化時間を十分に取れない可能性がありますので後打ちをお勧めします。
どうしても先打ちにして外壁とシーリング目地を同色にしたい場合は硬化時間の早い変性シリコン、もしくは管理のしやすい2液タイプのシーリング材にしてもらいましょう。
業者から見積もりをもらう際にはシーリングの種類と、先打ちか後打ちかを確認することが必要です。
古くなったシーリング材は全て撤去しプライマーという塗料を塗布してからシーリング材を打つのですが、その前に行う作業があります。それが「ボンドブレーカーの貼り付け」です。
まずは古くなった目地のシーリング材をカッターで切り、撤去していきます。
↑ボンドブレーカー(緑や白もあります)
プライマーを塗布する前、後のどちらでも問題ありませんが、弊社では作業効率上プライマー塗布前にボンドブレーカーの貼り付けを行います。
この後プライマー、シーリング材の打設、ならしを行います。
近年の建物ではシーリング目地裏の金物(ハットジョイナー)がそもそもボンドブレーカー不要の設計となっていることから、多くの塗装業者ではボンドブレーカーが使用されていませんが、シーリング材本来の役割を充分に発揮させるためには必要なものです。
モルタル仕上げの外壁や、縦目地の無い樹脂系サイディングの場合などは使用するシーンがありませんが、窯業系サイディング仕上げの建物の場合はシーリング打ち替え時にはボンドブレーカーも併せて施工しましょう。
外壁塗装の際に併せて行うことの多いシーリング工事、塗装の前に行う「先打ち」か塗装後に行う「後打ち」か、使用材料に合った方法をご採用下さい。また、シーリング施工前にはボンドブレーカーの貼り付けもお忘れなく!
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