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泉区外壁塗装のマルミ美装工芸マルミNEWS【外壁塗装を科学する】塗装の乾燥時間の重要性と塗膜を浮き上がらせるエネルギーの仕組み

2024.05.13 ブログ

【外壁塗装を科学する】塗装の乾燥時間の重要性と塗膜を浮き上がらせるエネルギーの仕組み

こんにちはマルミ美装工芸です。

塗装工事において水分というのはやっかいな存在になります。外壁や塗料に水分が残っていると、それが蒸発し、塗膜を膨れさせる原因となるためです。

今回は乾燥工程を守らなかった場合にどのような現象が起こるのかを詳しくご説明しますので、ぜひ最後までお読みください。

外壁塗装の乾燥工程とは

乾燥工程は大きく分けて2工程に分けられます。

  1. 高圧洗浄後

塗装工事をする場合、高圧洗浄により屋根外壁の水洗いを行ない、下地に付着しているコケや旧塗膜などの剝がれやすい汚れなどを落とします。このように剝がれやすいものを事前に取り除くことにより、後工程の塗り重ね工程をより意味のあるものとします。

高圧洗浄をした屋根外壁は当然濡れてしまっているため、これを乾燥させる必要があります。

  1. 塗料を塗った後

外壁塗装をする場合、下塗り、中塗り、上塗りと合計3回重ね塗りをします。その工程および使われる塗料ごとに乾燥時間というものをメーカーが定めています。この乾燥時間は気温や湿度によっても異なります

例えば弊社で最も多く使用する日本ペイントのパーフェクトトップの場合、気温5~10℃で8時間以上、23℃で3時間以上、30℃で2時間以上を目安としており、このことから夏と冬の乾燥時間に大きな差があることが分かります。このように一度塗料を塗った箇所は十分に乾燥するまで塗り重ねをしてはいけません。
また気象条件によっては大雨が降った後などにも、しっかりと乾燥させる必要があります。

なぜ外壁塗装には乾燥工程が重要なのか

屋根外壁の下地や塗料が十分に乾燥していないと、時間が経つごとに中に含まれている水分が蒸発していきます。洗濯物を外に干しておけば自然と乾燥することと同じ原理です。これは液体として存在していた水分が蒸発して気体になったと言い換えることができ、これを気化と言います。

やかんにいれた水が沸騰するとフタがカタカタするのをイメージすると分かりやすいですが、液体が気体に代わるとその体積は増加します。

屋根外壁の下地や塗料の中に含まれていた水分が蒸発し体積が増加した結果、塗膜を膨れさせるのです。

塗膜が膨れた箇所は塗膜が破れやすくなっているため、その破れから雨水が侵入し建物がどんどん劣化してしまいます。せっかく外壁塗装をしたのに、乾燥時間を守らなかっただけでその作業が無駄なものになってしまうのです。

外壁塗装の天敵!水分を徹底的に考える

  1. 熱について

ここで突然ですが、『』について少し解説します。熱とは分子の運動エネルギーです。例えば沸騰している水をイメージしてみてください。ぐつぐつと煮えたぎっていますよね。これは水分子が激しく動いているためです。

氷はどうでしょう?固まっていて動きませんね。これは水分子がほとんど動いていないためです。

また気温というのも大気中の分子の運動エネルギー(厳密にいえば平均値)です。気温が高いと大気分子が激しくうごいており、人間はその分子がぶつかることにより熱を感じます。

 

さきほどやかんを例に液体が気体に代わるとその体積は増加すると言いましたが、この分子の運動を当てはめると、気体になった水分は液体の時よりも激しく動いているため、その留まっている空間を水分子が激しくぶつかることにより押し広げ、体積が増加したと言う事ができます。

  1. 水分の蒸発

次に水分が蒸発した際のエネルギーを考えてみましょう。大気圧において、20℃の水1グラムを蒸発させるには2454J(ジュールと読みます。ここではただの単位と考えてもらって大丈夫です)のエネルギーが必要です。これは言い換えると水分子が大気中の分子などから2454Jの運動エネルギーを得て、激しく動くようになったということができます。

では2454Jがどの程度のエネルギーなのかをニュートンの運動方程式で計算すると、約250キロの物体を1メートル持ち上げるエネルギーに相当します。

実際には水分は一瞬で蒸発するのではなく、時間をかけてエネルギーを獲得するため、このような瞬間的な力は出ないのですが、塗膜を膨らませるぐらい容易いと想像できるでしょう。

 

そしてここまでくれば、塗料の乾燥時間が気温によって大きく変わることも納得できるのではないかと思います。

つまり、気温が低いということは大気中の分子の運動エネルギーが低く、そのため、塗料に含まれている水分が蒸発するほどのエネルギーを得るまでに時間がかかるということです。

まとめ

塗装工事において、乾燥工程をしっかり守らないと塗膜が膨らんでしまうということをご理解していただけたかと思います。乾燥工程が守られないのは往々にして、職人や塗装業者の都合によります。『早くこの現場を終わらせて次の現場に行きたい』、『時間がもったいないから、もう塗り始めよう』、『今日は少し暖かいからもう乾いただろう』など自己中心的に考えてしまい、結果、塗装工事を台無しにしてしまいます。

塗装工事をご依頼する際は乾燥工程をしっかり守っているかご確認することをおすすめいたします。

 

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